迎え火点火の苦労

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この白い布(絹垣=きぬがき)の中で昨日集めた地域の枝を使って、火打石で淨火を切り出しますが、この火打ちがなかなか難しく、苦労します。
通常は忌火(いみび)と言ってロクロを使って火を切り出しますがこれには時間を要するため、当日は火打ちで切り出しました。
ここで裏技として良く使われるのが、「ジッポーオイル」です。アルコールなどは温度によっては急に着火(爆発)することもあるので、ジッポーのオイルを使う場合も多いのですが、そこはやはり神事なので、匂いのする物は控えなくてはなりません。
しかし最近では良いものが神具屋さんで秘密裏に売られており、火切タネ(多分業界用語)を言うもので、結構着火しやすくなります。

当日は祭典の補助をしてもらっていた台湾人の曾さんに檜扇で風をさえぎってもらい『カツン!カツン!』と火打ちを叩いたところあっさり着火。

普通はなかなか『タネ』を使っても着かなくて「アレ、着かねーなー・・・。。」というところがまた良いのですが、こんなにアッサリ着くとは思いませんでした。

それまで北から新高山を吹き下ろしていた風が無風に、着火して降神の秘文を謳えると急に南風に変わりそれが祭文が終わるころには超強い風になり、火が私を直撃しましたが、本当に荘厳で厳粛でした。

動画に有るあの煙たそうにしている凛々しい顔立ちの青年は頭目のお孫さんで、若衆頭をしています。彼の指示で少年たちが全て行動し、ビシッと統制されています(どれだけオソレられてるの?彼は!?!?)!

カッコいいでしょ?排湾族!