和様建築と唐様建築について

日本の伝統建築は和様と唐様に分かれますが、いずれも淵源は中国から伝来したものですが、和様は平安時代を通じて『国風化(日本カスタマイズド)』された建築であるのに対して、唐様は鎌倉時代禅宗とともに伝来したものです。
神社建築の多くは和様建築で、鎌倉時代以降に建てられた仏堂は唐様も見ることが出来ます。
現在神社を新たに建てる場合も仏堂と区別するために、あえて和様建築を軸に建てられることが多いです。
多くの社寺に用いられている唐破風(からはふ=反り・起くり(てり・むくり)の合掌曲線の軒)の「唐」とは中国の事ではなく『新仕様』の意味です。現にからようという言葉が生まれた時代は、中国の王朝は宋でしたから、正確には『宋様式』と言うべきかもしれません。