荒魂に抗った神様!

昨日、荒魂の雷様についてお話しましたが、大国主神には多く子供がいて、その2代目代表の2柱の神が雷様と交渉に当たりました。その神様は事代主命(ことしろぬしのみこと)と、建御名方命(たけみなかたのみこと)です。
事代主命は父神同様、雷様の厳たる姿に抗うことはせず、国譲りに応じますが、建御名方命は応じませんでした。さすがお名前に『建』の字が付くだけあって猛々しい御気性だったのでしょう。

そこで建御名方命は果敢にも雷様と刃を交えますが、雷様は建御名方命の腕を掴んでブン投げてしまいました!
建御名方命は諏訪まで飛んでいき、落っこちた所が凹んでそこに水が溜まり、諏訪湖になったそうです。
ちなみにブン投げられてしまった際、雷様の強力な力によって腕がちぎれてしまい、雷様は体だけ諏訪の方に飛んで行ってしまったので、腕を『忘れもんだよ!ほれ!』と後から投げたそうです。

それ以来諏訪湖を囲むように諏訪大社建御名方命はお祀りされ、その時の怒りのエネルギーがいまだに渦となって、七年に一度の御柱祭(おんばしらまつり)の木落としに、ブン投げられてしまった神様はこんな感じだったのかな~、と、神話のお姿を投影させられます。

この柱を立てる祭りは、出雲大社の建築にみられる『珍柱(うずばしら)』のように、出雲流伝の信仰です。