神社に狛犬は必ず居るのか!?

神社に狛犬を奉納する習慣は一般化したのは近世で、古代は宮中で帝の御坐のそばに在りました。
しかし時代が進み宮廷の有職文化(ゆうそく=貴族のしきたり)がやがて武門にも広まり、やがて商人、町人、農民に広まりを見せたのは江戸時代中期以降です。
ですので神社狛犬史を調べると、江戸中期以前のものは畏き身分の方たちが治められたものが多いです。

では日本で最も格の高い伊勢の『神宮』は。狛犬は居ません。理由は諸説ありどれが正しいのかよく分かりませんが、恐らく皇室と直結した神社なので、宮中のしきたり通り「狛犬さんは天子様を御守りするもの」という事が守られていたのと、私幣禁断(私的なお供えを禁止していた)の制があったからとも考えられます。

なんか神宮に狛犬が居ないって、それはそれで特別感がありますね。