やっぱり皇后陛下も驚かれた『生前退位』という表現

マスコミでは天皇陛下の譲位の御意志があることにかこつけて『生前退位』などと表現しましたが、皇后陛下は大きくショックであったことを打ち明けられました。
何故なら、明治時代以降は天皇陛下皇位を継承して以来、御命を終えるまで皇位であり続けること、また元号も陛下の皇位継承から崩御による譲位を迎えるまで一つの元号であることを定めました。
しかし天皇陛下の御公務は我々が想像する以上に激務であり、国賓をおもてなしし、功績のあった国民をお茶会に招きます。この時そのおもてなしする国賓や、出席される国民のことを勉強し、その人の功績や国賓であればその出身国の状況などなど、寝る間も惜しんで読み込まれます。
さらに皇室行事があり、お箸初めの儀や皇室ご家族の儀式を始め、国の安らぎ豊穣を祈る神事も深夜にしかも参列者もない中で長時間にわたって行われます。
陛下も当然お年をお召しになり、皇室行事、宮中祭祀の継承と存続のことも深くお考えになり『譲位をしたい』との御意思の表明に至ったと推察されます。
それを勉強に乏しいマスコミは財産の生前贈与よろしく『生前退位』という言葉を作りました。
皇后陛下のお言葉にもありましたように「これまでの歴史の中でも無かった『生前退位』いう表現に驚きを覚えました」「死を前提にしている表現」と申されました。
良いですか?これまで天皇陛下皇位を皇太子殿下に引き継ぐことは
 
 『譲位』


です。またただでさえ休日をもままならない現在の天皇陛下の激務を考えもせず、どこかの宗教右翼は『天皇陛下統帥権を持っていただくべきだ』とさえ言っていますが、源頼朝公が征夷大将軍を拝命してから、明治時代を迎えるまでは皇室では戦のことから遠ざかり、学問をよくすることを良かれとしてきました。
それがどうして急にそんな話になるのか、世間や国際社会の乖離も甚だしいですね。

私は天皇陛下が御歳80歳を超えても現在の御公務をお一人でこなされており、ご健康、また皇位継承もよりスムースになるであろうこと、また当然それに伴って立太子も早まること、天皇陛下はただただ国民の幸せと世界の平和を祈ること、間違っても戦の指揮を御自らお執りになることの無いよう(万一お執りになった戦で負けを喫した時は陛下の責任になさるおつもりですか?)、一国民として私は陛下の御譲位の御決意を重く受け止めたいと思っています。