これは神社でしょうか?お寺でしょうか!?

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というわけで、ここは高尾山薬王院で、真言宗の当山方修験道の権現(ごんげん)様です。

社殿は権現造、繧繝(うんげん=彩色による遠近法を使った極彩色)塗りで、お末社は一社殿づくりです。
日本の宗教はお寺か神社か、あまり気にされていない部分があり、権現様は完全に神仏習合の信仰です(気にするのは神道原理主義の団体だけですね)。

特にここは武蔵御嶽山蔵王権現と高尾山の飯縄権現(いづなごんげん)と一緒に信仰され、武蔵の聖山として、また昔も今も修行と娯楽との双方からも親しまれています。

この飯縄権現蔵王権現は明治時代の神仏分離で、神道に改められたものと、そのまま寺院として存続したものと、一旦は国家神道となったものの10年経ってから寺院に再度改められたものと、それぞれ複雑な由緒を持つものもあります。

しかし、高尾山は寺院でありながら金堂・経堂・多宝塔・五重塔などを持たないことから、神仏分離時代に何か事件があったのではないかと、思わずにはいられませんが、ここは修験の寺院であり、今でも当山派の儀式が厳修されており、関東の、特に都内の信徒から大変親しまれる有名な聖山です。

また、建築としても純然な権現造で、木組みにも関東では珍しい装飾が取り付けられ、古くから大変親しまれた痕跡を見ることができます。

ここは薬王院というだけあって、御本地には薬師如来をお祀りしており、薬剤師や医薬品の開発者、医療関係者には特に御利益があると信仰されており、一般の人たちにも病魔を祓い去る御利益があると人気のスポットです!