神社再建予定地に最初に行った時の事

この、高士神社のある御鎮座地に最初に行った時のことです。

村長を始め、大頭目・副頭目頭目の息子・陳清福さんと、村ではそうそうたる面々が対応してくれて、場所を紹介してくれました。

しかしどうしても私は、一人で数日間掛けてよくよく見てみたかったので、『うちに泊まれよ!』とおっしゃる皆さんのご厚意を丁重にお断りしたうえ旅館に入りました。

私は、神社の夜の空と海がどのようになっているかを調査したかったのです。

その日の鎮座地の空は5月とは思えないほどに澄み切った空で、霞一つありませんでした。 夜八時ごろ・夜12時ごろ・朝4時半ごろと、何度も空を見に行きました。

目的はどのような星が見えるのか、太陽はどの方角から登るのか、ということです。

この場所は北と南に遮るものが無く、上手くすれば北極星・北斗七星と、南十字星が同じ空に同時に見えるはずだと踏んでいました。
台湾は新高山を持つ中央山脈が南北を貫き、それを避けるように東と西に居住区が広がっています。
地形上、これらの星を同時に見れるところは、中央山脈の山頂付近ならば見えますが、私が当地でスマートホンのコンパスで確認したところ北がわずかに右に振っているので「もしかしたらイケるかもな」と思っていました。

私の見当は的中し、北には北極星を回る北斗七星が、南には南十字星が、空の真上に天の川、足元を見ると大きな蛍も居ました。
「いい星だなぁ」と眺めていると旅客機が機体を傾けて当地の、10㎞程度のところをターンしていき、空港の近くのような低い高度なのでとても近くに見えました。

「これは空からも見えるな」

と思い、さらに朝日を見に行った時、八瑤湾沖合を行く貨物船の姿が見えました。

「こりゃ海からも見えるな」

というわけで、ここに神社を作ると、空からも海からも陸からは勿論見える。 凄い良いじゃん!! 

となったわけです。

すぐに航空機の航路図を調べると
イメージ 1

と、ペンの先で示したところが神社。 すぐ下にある丸が墾丁(ケンディン=南台湾一の観光地)の航空機誘導ビーコンです。

つまり航空機は、このビーコンの誘導によって中央の丸で囲まれているのは新高山地帯高度要注意エリアとなっており、台湾内発着便は高度が低くなっているのでこのエリアを必ず避けて通るので、航空機の要衝となっているのです。

しかも空路図で見ると台湾付近を通る旅客機の航路が実に多いこと。つまりはこの墾丁ビーコンが台湾南部では最もbusyなポイントというわけです。
当然この付近にビーコンがあるはずだ、と思って探したら、すぐに軍の施設の巨大なレーダー基地を発見し。『ああ、やっぱりなぁ』と思ったわけです。

ですので、当地は
・朝日が八瑤湾から登る
北極星 北斗七星が見える
南十字星が見える
・航空機から見える
・船舶から見える
・国道県道からのアクセスが簡単
という、単に景色が良いだけではなく、これだけでもこの村が、この神社が、高天原に最も近く。しかしちょっと車を走らせれば行きやすい、天空の神社というにふさわしいところだったのです。

        誠皇誠恐 頓首頓首

↑ 意訳 誠に恐れ多くも誠に畏き 目出度や目出度や