外国人が神職になることの難しさ

今回、当神社の台湾人による神職が誕生したことで、世間で大きなニュースとなりました。

外国人が神職になるということは過去にもいくつか事例がありますが、現実的にはかなり厳しい状況です。

例えば当神社のように海外に鎮座する神社においては、これから長い歴史を重ねることが前提となりますので、神社も神職も、長年かけて帰化をし、いずれは台湾人の宮司になることは自然のことです。

しかし、そこで現実的には、当神社における台湾人の神職枠は実質『1名限定』であり、「じゃ俺もなりたい」「私もなりたい」と考えてもそれはできません。

また、日本の神社においても、どのような神社が外国人神職を採用するのか解りませんが、比較的大規模な神社の場合、職員を外国籍にするメリットがもしあればその可能性もありますが、いつも同業の仲間と話していますが、いずれ自国に帰国するという限定付きであれば可能性はなくもありませんが、ちょっと難しいというのが現状です。

また、各地の養成所も奉職が可能なこと(もしくはすでに奉職先が決まっている人)は受け入れてくれやすいですが、とても奉職は無理そうな人は、最初から受け入れてもらえません。

当神社の御鎮座地の台湾にも、私の10期ほど後輩の方がおられますが、その方は神道を勉強することが目的だったそうで、一応、業界が出す民間資格はお持ちですが、キャリアウーマンとして、違う方面でその才覚を発揮されています。