天皇陛下 御譲位に向けた儀式

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宮中三殿の『神殿』に参進される陛下 

天皇陛下とは、今さらですが日本の国王であることは当然ですが、王様と何が違うのか、ということを日本人でもなかなか把握成されていらっしゃらない方が多くいらっしゃいます。

もともとは「おほきみ=大王」と呼ばれておりましたがかなり古い時代に『天皇=すめらみこと』と御尊称申し上げるようになりました。

古事記に登場する、天照大神からニニギノミコトが『我が皇孫(すめみま)、行って治らせ、幸きくませ』と神勅を受けるシーンがありますが、すなわちは、天照大神の御子孫が「皇孫」となるので、天照大神の皇孫なので「天皇」なのであります。

西欧では統治権は国王、宗教的最高責任者は法皇であったり、教皇であったりと、王権と宗教権は分離していますが、我が日本国の場合は王権と宗教権は同一なのです。

従って天皇とは国王と法皇教皇がお一人に集約されているので他国には無い特別な尊称『天皇』陛下と申し上げているのです。

天皇とは国民全員の共通する国民・精神・宗教の代表者であり、当然思想の自由があるのでお考えは各個の自由になりますが、我が国が北海道から沖縄まで、一つの国であることを表す御存在なのです。

従って何人もこの地位を標榜して権威を振りかざすことも、また貶めることもしてはならず、これをすると国民としての常識を疑われることとなるのです。

今から20年ほど前、タイから留学に来ている人と知り合いになり、話した際に彼は『タイは王国です。みな王様を尊敬しています。しかし日本はこんなに立派な王様がいるのにどうしてあまり尊敬していないのか?』と聞かれたことがありました。 

これは我が国が2千年以上も続く、他に例を見ない長い歴史の王朝なので、あまり意識をしないのではないかという点が第一点。また、戦後、皇室に関する学問を教えることがタブーとなってしまった風潮が第二点。

と、当職は考えております。